外国馬診断

コンデュイット (Conduit) (調教国:イギリス)
牡4歳 ・栗毛 (2005年3月23日生まれ アイルランド産) 
戦 績 : 通算14戦7勝
主な戦績 : 2008年、2009年 Breeders' Cup Turf (G1、アメリカ) 1着
2009年 King George VI And Queen Elizabeth Stakes (G1、イギリス) 1着
2008年 St. Leger Stakes (G1、イギリス) 1着
父 : Dalakhani
母 : Well Head(母の父:Sadler's Wells)
馬 主 : バリーマコールスタッド
調教師 : M.スタウト

BCターフ連覇・キングジョージ制覇と史上最高クラスの看板を引っさげて来日。ここで引退し、引退後はビッグレットの岡田さんのところで種牡馬入り。
引退後は日本で種牡馬入りの大物ということで、数年前の凱旋門賞馬バゴと被りますが、こちらの方は引退するまでは現馬主に出走レースを決める権利があるそうで、所謂日本ファンへの“顔見せ”ではないことを強調。

実績は文句なしとくれば後は日本馬場への適正ですが、父はミルリーフの系統のDalakhani。日本ではほとんど産駒がおらず、ここからはあくまでなまじ血統使いの推測で話します。


ミルリーフの系統×サドラーだから一見日本の馬場は合いそうにありませんが、父Dalakhaniの母系にはMiswaki・Caroと日本向きの血が入っており、侮れません。母父のサドラーは、日本で走る場合は重すぎるのは誰しもが知ってますが、それは父系での話。母父としてはシーザリオエルコンドルパサーヘヴンリーロマンスはじめ日本でも大活躍しており、G1向きの底力を与えます。
既に2分23秒台の時計も持っていますし、実績通りの評価でいいと思います。

評価:◎




シンティロ (Scintillo) (調教国:イギリス)
牡4歳 ・栗毛(2005年2月6日生まれ イギリス産)
戦 績 : 通算26戦5勝
主な戦績 : 2009年 GRAND PRIX DE CHANTILLY (G2、フランス) 1着
2009年 Winter Derby (G3、イギリス) 1着
2007年 GRAN CRITERIUM (G1、イタリア) 1着
父 : Fantastic Light
母 : Danseuse du Soir(母の父:Thatching)
馬 主 : L.ルーカス氏
調教師 : R.ハノン
騎 手 : 未定

父は日本でもおなじみのファンタスティックライト。産駒にはナイアガラ・ジャリスコライトなど、少ない頭数ながら活躍しており血統的適性は高い。

しかし、実績からも分かるとおりイギリスでは“G2・G3級”なのは否めない。サンクルー大賞キングジョージと一線級を相手にした近走は惨敗しており、力不足は間違いない。後は日本への適正でどこまで差を埋められるかでしょうが、最近は人気薄の外国馬はからっきし勝負にならないだけに、厳しいんじゃないかな。


評価:△




インターパテイション (Interpatation) (調教国:アメリカ)
せん7歳・黒鹿毛 (2002年2月21日生まれ アメリカ産) 戦 績 : 通算50戦6勝
主な戦績 : 2009年 Joe Hirsch Turf Classic Invitational Stakes (G1、 アメリカ) 1着
2008年 Joe Hirsch Turf Classic Invitational Stakes (G1、 アメリカ) 2着
2008年 Sword Dancer Invitational Stakes (G1、 アメリカ) 3着
父 : Langfuhr
母 : Idealistic Cause(母の父:Habitony)
馬 主 : E.マヴォラ氏
調教師 : R.バーバラ

父はDanzig系のLangfuhr。日本では現OP馬のダイワマックワンなど、主に短距離で活躍してます。ダイワマックワンからもわかる通りDanzig系のパワーとスピードで走る馬が多く、東京の
2400はどうでしょうか。母系はSir Gaylordの系統で日本向きの血も入っていますが、“そもそもアメリカの芝馬はレベル的にどうなの”ということもあるし、7歳のセン馬なので、大駆けまで期待するのは厳しいでしょう。

評価:×



ジャストアズウェル (Just as Well) (調教国:アメリカ)
牡6歳・黒鹿毛 (2003年3月23日生まれ アメリカ産) 戦 績 : 通算20戦5勝
主な戦績 : 2009年 Northern Dancer Turf Stakes (G1、 カナダ) 1着
2009年 Arlington Million (G1、 アメリカ) 2着
2009年 Gulfstream Park Turf H (G1、 アメリカ) 2着
父 : A.P.Indy
母 : No Matter What(母の父:Nureyev)
馬 主 : J.シェパード氏
調教師 : J.シェパード

父はアメリカの主流血統 A.P.Indy。母の父がNureyevで、日本の馬場ではスピード・斬れ不足は明白でしょう。
アメリカ馬ですし、血統的にもあまり日本への適正は感じないだけに過度の期待は厳しいと思います。

評価:△





マーシュサイド (Marsh Side) (調教国:アメリカ)
牡6歳・黒鹿毛 (2003年4月5日生まれ アメリカ産) 戦 績 : 通算24戦5勝
主な戦績 : 2009年 Manhattan H (G1、 アメリカ) 2着
2008年 Canadian International Stakes (G1、 カナダ) 1着
2007年 Northern Dancer Breeders' Cup Turf Stakes (G2、 カナダ) 2着
父 : Gone West
母 : Colonial Play(母の父:Pleasant Colony
馬 主 : R.エヴァンス氏
調教師 : N.ドライスデール

父はミスプロ系のGone West。日本ではダノンムローやビクトリーテツニーなど、芝ダート兼用の短距離馬が多いです。父の産駒は、過去日本の2100m以上のレースでは、福島の2600など所謂“主要競馬場・主要距離以外の場所”でしか馬券に絡んだことはなく、完全に日本のクラシックディスタンスは不向きと言えるでしょう。
ただ、この馬の場合母父がリボー系のPleasant Colonyで、Pleasant Colonyと言えばタップダンスシチーの父プレゼントタップの父。Princequilloのクロスもあり、意外と侮れないかもしれません。前走・前々走とジャストアズウェルには先着していますし*1、少なくともジャストアズウェルよりは血統も日本向きだけに、アメリカの3頭の中ではコレかなという印象です。
アメリカの芝馬は“そもそも力はどうなんだ”というのがありますが、この馬の場合はドバイシーマクラシック5着と、一応それなりの力は見せています。昨年も来日したのですが、感冒のため取り消し。今年は2年越しの参戦だけに、意欲は買いたいです。

評価:▲







以上です。総括としてはコンデュイットは“問題なし”で実績通りの評価が妥当。問題はアメリカからイギリスへ戻り、それから日本への輸送となっただけに状態だけ。
他はマーシュサイドは“買えない事はない”というレベルで、他は日本の1流馬相手では厳しいでしょう。

おそらく人気通りとなってしまいますが、コンデュイットは◎にはしないまでも買って、マーシュサイドも人気ないなら紐で抑えてもいいかなーという結論です。



最近は日本の一流馬が強いんで、外国馬はよほど実績上位の馬か、一流クラスで日本向きの配合馬以外はいらないと思います。



ご参考までに。







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*1:降着はないものと考えてます